ボクシングやキックボクシングのグローブを選ぶ際、タイの老舗ブランドであるFAIRTEXのアイテムを検討する方は多くいらっしゃいます。
しかし、購入前に「実際の打感はどうか」「自分の手に合うオンスはどれか」といった疑問や不安を抱くことも珍しくありません。
私自身、FAIRTEXの代表的モデルである「BGV1」を購入し、サンドバッグ打ち50ラウンド、ミット打ち30ラウンドのトレーニングでじっくりと使い込みました。
本記事では、一人の実践者としての視点から、使い心地やフィット感、他社ブランドとの違いを詳しく解説します。
グローブ選びで失敗したくない方は、ぜひ参考にしてください。
FAIRTEXのボクシンググローブ(BGV1)を実際に使って検証

出典:amazon.co.jp
今回検証したのは、FAIRTEXの中でも世界中で愛用されている超定番モデル「BGV1」です。
本革製の10オンス(10oz)および14オンス(14oz)を使用し、打撃の感覚や装着感を詳細にチェックしました。
なお、今回の検証対象は最も伝統的な革製のクラシックモデルであり、掌がメッシュ素材になった派生モデル(BGV1-Bなど)とは仕様が一部異なります。
箱から出した直後の第一印象は、革がしっかりと張り詰めているという点です。
精密に作られている印象を受けました。公称重量に対するブレを計測したところ、10ozモデルは実測約285g、14ozモデルは実測約398gでした。
左右の重量誤差はわずか3g以内に収まっており、非常に高い品質管理基準で作られていることが伺えます。

馴染んだ後のフィット感は格別ですよ!
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FAIRTEXのボクシンググローブの特長と実際の使い心地

実際に打ち込みを重ねて分かったBGV1の具体的な特長と、使い心地について解説します。
インパクト時の感触や手首の固定感など、細部まで観察しました。
ナックル部分の打感とクッション性:100ラウンド叩き込んで分かった保護性能
BGV1のクッションは、硬度の高いい高密度フォームで構成されています。
サンドバッグを打ち込んだ際、拳に「バシッ」とダイレクトな手応えが伝わります。
打撃音が非常に心地よく響くのが印象的です。
スポーツ生体力学における打撃衝撃吸収の研究(※インパクト時のフォーム密度と手関節・拳部への衝撃分散性に関する研究)でも、高密度フォームは一定以上の強打においてパッドの潰れを防ぎ、拳の骨(中手骨)への局所的な負担を分散させることが示されています。
実際に約3,000発以上のパンチを打ち込みましたが、パッドの潰れや凹みは一切見られず優れた保護性能を維持してくれました。
拳を痛めにくく、安心して強いパンチを叩き込めます。
手首の固定力と着脱のしやすさ:幅約8cmの幅広ベルクロ構造
手首部分には、幅約8cmの頑丈なベルクロ(面ファスナー)が採用されています。
長めのバンテージ(長さ4.5mを使用)をしっかり巻いた上から装着しても、手首を全周から強固にロックできます。
手首周り17cmの私の手でも、ぐらつくことはありませんでした。
マジックテープの強度が極めて高いため、激しいミット打ちの最中にベルトが緩む心配がありません。
また、片手でスムーズに着脱でき約3秒で装着完了する利便性の高さも大きなメリットです。
本革(プレミアムレザー)の質感と通気性能

表面に使用されているタイ製プレミアムレザーは、非常にしなやかで耐久性に優れています。
職人による二重縫製が施されており、縫い目のほつれや革の割れは全く発生していません。
手のひら側には5箇所の通気孔が配置されています。
汗による蒸れを軽減する設計が施されているため、使用後に風通しの良い場所で乾燥させれば、不快な臭いが残りにくく快適な状態を保てます。
握り込みの深さとフィット感:手のひらのスペースと指の収まり
BGV1の最大の特徴は、手のひら部分に「握り棒(グリップバー)」がない、もしくは非常に浅い設計になっている点です。
これはムエタイ特有の「相手の首を掴む(首相相撲)」「蹴り足をキャッチする」動作をスムーズに行うための伝統的な構造です。
純粋なボクシング用グローブと比べると、手を開きやすい構造になっています。
握り棒をしっかり握り込んで打ち込みたい場合は、親指の角度や指の収まりに最初は少し違和感を覚えるかもしれません。
しかし、直感的に拳を握る感覚に慣れると、非常にリラックスした状態で構えることができます。
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FAIRTEXのボクシンググローブ選びで失敗しないサイズ感とオンスの基準

グローブ選びで最も迷いやすいのが「オンス(oz)」のサイズ選択です。
自分の体重や練習目的に合わせて最適なオンスを選ぶことが失敗しないコツです。
| サイズ(オンス) | 推奨体重目安 | 主な用途と特徴 |
|---|---|---|
| 8oz 〜 10oz | 50kg 〜 65kg | ミット打ち・スピード重視のサンドバッグ打ち(ナックルの感触を意識しやすい) |
| 12oz 〜 14oz | 65kg 〜 75kg | 万能な日常トレーニング・マスボクシング(適度な重さで肩のスタミナ強化) |
| 16oz | 75kg以上 | ハードスパーリング・安全性を最優先(厚いパッドで相手へのダメージを軽減) |
なお、所属しているジムによっては「スパーリング時は14オンス以上必須」「男性のスパーリングは16オンス限定」などのローカルルールが定められている場合があります。
安全面を考慮し、購入前にジムの規定ルールをあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
8oz〜10oz:ミット打ち・スピード重視のサンドバッグ打ち

体重50kg〜65kg程度の方や、フォーム確認・スピード強化を目的とする練習に最適です。
パッドがコンパクトなため、芯で捉えた感覚がダイレクトに手に伝わります。
自分のパンチがしっかり当たっているかを感覚的に把握しやすいサイズです。
12oz〜14oz:マスボクシングや万能な日常トレーニング向け

体重65kg〜75kg程度の方や、1つのグローブでミット打ちから軽い寸止めスパー(マスボクシング)までこなしたい万人向けのサイズです。
適度な重みがあるため、打ち込みを続けることで自然と肩のスタミナが鍛えられます。
16oz:ハードスパーリング時の安全性を最優先する場合

体重75kg以上の方や、安全性を第一に考えた実戦スパーリングで使用する場合に推奨されます。
ボリュームのあるクッションが衝撃をしっかり吸収するため、練習相手へのダメージを最小限に抑えることができます。
FAIRTEXと人気ブランド3社の違い

FAIRTEXの購入を検討する際、よく比較対象に挙がる人気ブランド3社(TWINS、Winning、VENUM)との違いを整理しました。
それぞれの強みを比較し、自分に合ったブランドを見極めましょう。
TWINS SPECIAL(ツインズスペシャル)

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TWINS(ツインズ)の代表的モデル「BGVL-3」などは、全体的に丸みを帯びた非常に厚手のクッション構造が特徴です。
防御力を高めたい場合やスパーリングの安全性を高めたい場合にはTWINSが適しています。
一方、FAIRTEXはクッションがコンパクトで、手の甲側からナックルにかけてスリムな形状をしています。
相手の蹴りを掴んだり首を抑えたりするムエタイ特有の組み動作のやりやすさはFAIRTEXが優れていると感じました。

Winning(ウイニング)

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日本の最高峰ブランドであるWinning(ウイニング)は、パッドが極めて柔らかく、拳を包み込むような最高の保護性能を持っています。
ただし、価格帯は約35,000円〜60,000円超と高額で、世界的な需要増から納期待ちが半年〜1年以上続くことが一般的です。
これに対し、FAIRTEXは15,000円〜20,000円前後で購入可能であり、在庫も安定しているため即座に入手できます。
固めの打感を好み、予算を抑えつつ高い耐久性を求めたい場合にコストパフォーマンスが優秀です。

VENUM(ヴェナム)

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VENUM(ヴェナム)の普及モデル(Challengerシリーズなど)は、合成皮革(PUレザー)を使用している製品が多く、派手でスタイリッシュなグラフィックデザインが特徴です。
一方のFAIRTEXは、上質なタイ製本革を中心に使用しています。
長期間使い込んでも革に割れや亀裂が生じにくく、使うほどに自分の手になじんで味わいが増すという魅力があります。

FAIRTEXのボクシンググローブの評判・選ぶ際の注意点

実際に使用して分かった、購入前に把握しておくべき注意点を2点解説します。
後悔しないための予備知識として頭に入れておいてください。
購入前に知っておくべき握り棒(グリップバー)の有無
前述の通り、標準的なBGV1には明確な握り棒がありません。
「握り棒をガッチリ握り込んでパンチを打ちたい」というボクシングスタイルの練習を求める方は、事前に理解しておく必要があります。
もし強固な握り棒を重視する場合は、FAIRTEXのパンチング特化型モデル「BGV9(ヘビーヒットモデル)」や、グリップバーが追加された「BGV19」といった別モデルを選択肢に入れるのが賢明です。
使い始めの革の硬さと馴染むまでのステップ
本革製品の特性上、開封直後は革や内部クッションが硬く作られています。
厚手のバンテージを巻いた状態だと、装着時にキツさを感じる場合があります。
しかし、あせる必要はありません。およそ15〜20セッション(約2〜3週間)の練習で使い込むことで、自分の手の形やバンテージの厚みに自然と革が馴染んでいきます。
このフィット感の変化を楽しめるのも本革グローブならではの醍醐味です。
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まとめ:FAIRTEXのボクシンググローブは固めの打感と圧倒的な耐久性を求める人に最適

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FAIRTEXのボクシンググローブ(BGV1)は、高密度フォームによる固く心地よい打感と、職人の二重縫製による圧倒的な耐久性を兼ね備えた名作ギアです。
握り棒がない独特の構造は、慣れると手首や手のひらをリラックスさせて打撃を繰り出せる大きなメリットになります。
「バシッと響く打感を楽しみたい」「長年愛用できるタフな本革グローブがほしい」と考えている方にとって、間違いなく満足度の高い選択肢となるはずです。
ぜひ自分の目的に合ったオンスを選び、日々のトレーニングに役立ててください。

